古い原始仏典にはしばしば悪魔が登場する。悟る以前に悪魔に悩まされるのは分かるが、悟ったあと入滅に至るまで悪魔との対話が出てくる。表向きには「成道前に悪魔が出現し、ブッダはすべての悪魔を降して成道した」(降魔成道)となっている。これはどう解釈すればいいのか。
仏典の悪魔(マーラ)は、外から来る存在ではなく、人間の心の中にある「欲・怒り・怠惰・恐れ」の象徴として読めます。悟った後も悪魔が現れるのは、煩悩は成道後も完全には消えないということ、あるいは周囲の人々が悪魔的に働きかけてくることへの比喩かもしれません。

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